第31回BELCA賞ベストリフォーム部門表彰建物

湯原ふれあいセンター

所  在  地

岡山県真庭市豊栄1515

竣     工

1984年

改  修  年

20209年

改修前用途

集会場、図書館
改修後用途 振興局(分庁舎)、図書館、集会場 

建物所有者

真庭市

改修設計者

覚fa、挙漉寰ノ、潟Aイ設計、渇チ藤久樹デザイン事務所

改修施工者

梶岡建設梶A泣Jネサダ設備

真庭市の振興局が入る既存建物の老朽化にともない、隣接する築35年の「ふれあいセンター」(町民ホール)内に振興局を移転整備する改修計画である。

当初、ふれあいセンターには800人規模のホール、小さな会議室と大きな和室、改修して入居している図書館があったが、いずれも地域の現状と空間や機能が合わなくなり、利用率が低下していた。本計画では大きなホールをコンパクトにしてスペースを生み出し、また、それぞれの空間が孤立していた状況から、既存の長い廊下と小さな部屋に分割していた壁を取り払い、待合や会議室、交流スペースなどは共用としてフレキシブルな計画とし、既存の光庭の周りに多様なスペースが展開する、全体が一つの「ふれあいセンター」にとして計画されている。

これまでの公共複合施設に多かった、「隣接しているけれど交わらない」状況を、平面計画と市による条例の再整理を同時に行い、それぞれの施設がゆるく空間を共有することで、豊かで効果的に新しい場所が作られおり、具体的な活動のある「ホール」「振興局」「図書館」「交流スペース」などを、居場所としての「待合スペース」がつなぎ、活動と居場所がまざりあう、街の人も、訪れた人もおおらかに受け入れる、新しい「街の居間」のようなスペースとしている。ホールはコンパクトにした分、地域木材をふんだんに使って魅力あるスペースにしており、展示にも使える等用途も広げた図書館は居たくなる、行きたくなる雰囲気とし、交流スペースにはキッチンを設け、カフェ等活用のきっかけを作っている。

設計開始と同時に住民活動支援として住民参加、中学生とのワークショップを企画実施し、4回のワークショップを経て、地域の声を聞き、みなさんの「実現できそう」「やりたい」「楽しそう」な企画案をもとに、次の活動を後押しするプロジェクトとしても取り組んでおり、長期使用について、市と地域住民が丁寧にビジョンを共有しながら、実現されている。

本建物における今回のリフォームで、「振興局」、「公民館」、「図書館」、「市民センター」の機能を有する複合施設として集約することにより、施設管理の効率化を図ることが可能となった。また、雪の多い地域の環境に配慮し、断熱の補強、サッシの追加など、適材適所にメリハリをもって建物性能も向上させ、設備を共有することによって、その稼働率を高め維持管理費の低減を実現している。ホール部分は既存の二重床や吹出しダクトを利用し床下を含めた循環空調とし、庁舎事務室部分も既存のホールの床下を利用し、OA フロア+床暖房としている。

振興局を隣接するふれあいセンターに移転整備することにより、多くの機能を併せ持つ複合施設として再生を図り、これまで以上に人が集い、賑わいのある施設とするとともに、既存の機能の使い勝手も向上させていることは評価できる。


31回BELCA賞に戻る

BELCA賞トップに戻る