平成23年度

 

(1)ビルオーナーのための室内環境性能確認・改善の手引き

1)事業の概要

自社の保有するビルの性能を知らないビルオーナーが少なからずいる。こういったビルオーナーにはメンテナンス会社等による適切な改善提案も理解されにくく、結果として良好な建築ストックの形成を阻害することにもなりかねない。そこで、既存建物における設備機器等の性能確認を行うために、ビルオーナーが捉えるべき性能(設計性能・期待性能)をどのように明確にすればよいか、調査・検討を行ない、建物が有する性能の「見える化」を図るべく、ビルオーナーが重要な性能項目について理解し、自ら計測、評価、判断し、改善策を見つけることができるよう、室内環境性能確認・改善の手引きとして取りまとめた。

見える化した性能のうち、改善すべき性能があった場合には、@運用の習熟による改善やA日々の修理点検による改善等の少しの工夫や努力で改善できるところから対応していくこととなる。これらで改善できないものについては、B機器部材の更新による改善、C機器部材に新たな性能を追加する改善、D大規模改善、等も行うことになる。多くの場合、予算的な制約があるため、優先順位を付けて改善を実施することになる。

優先順位を決めるには、(@)法的対応事項、(A)改善の目的・意義、(B)性能等の評価軸、C 経営事項、の4つの要素を考慮する必要があるが、本手引きでは、「改修工事のプライオリティシート」により改善項目に対し(@)(A)(B)の要素ごとに点数を記入し、それらの合計点の高い順にC の経営判断を行うことで、適切な優先順位を決定できるようにした。

 

2)委員会

<設備機器等の性能確認手法の検討・調査委員会>

主査      初島 宏明(クロッププランニング)

委員      澁谷  章      叶X泉

              鵜飼  浩      鞄立建設設計

              上谷 勝洋      東洋熱工業

              宮澤 光晴      且R武(現 潟Aズビル)

              阪本 智紀      潟nリマビステム

              阿部 将之      潟nリマビステム

              佐藤 金幸      大成サービス

                                                      (順不同、敬称略)

 

3)成果物の概要

 

ビルオーナーのための室内環境性能確認・改善の手引き

【構成】

1.室内環境性能を理解しよう

2.室内環境性能を確認しよう

3.室内環境の性能を改善しよう

4.室内環境性能改善の優先順位を決定しよう